「まずは・とりあえず・とにかく」って英語で何と言う?順序よく説明するには

本題に入る前に一言付け足して、間を置いたり、言葉を強調したい時がありますね。「まずは」という言葉もそのひとつでしょう。その言葉に対応する英語を覚えておけば、プレゼンや会議、パーティーの挨拶など、さまざまな場面で活用できます。

また、「まずは」と似たような意味を持つ「とりあえず」や「とにかく」といった英語表現についても、例文を交えて学んでいきましょう。

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「まずは」を意味する英語表現

「まずは」は優先度が高いものや最初にするべきことなどを強調する時に使う言葉です。 この言葉を適切に使うことで、その直後の発言に傾聴してもらうことができます。

ここでは「まずは」を意味する5つの英語表現を紹介します。

First of all(まずは、最初に、第一に、とりあえず)

First of all
まずは、最初に、第一に、とりあえず

以下の例文のように、段階的に説明する時の皮切りの言葉としてもぴったりの表現です。

[例文1]
First of all, I would like to introduce myself.
まずは自己紹介をさせてください。
[例文2]
First of all, let’s start with setting a password. I’ll explain how to use the system when you’re done.
まずはパスワードを設定するところから始めましょう。それが終わったら、社内システムの説明をします。
[例文3]
First of all, let me fill you in on some background info.
まずは背景から説明します。
【覚えておきたい単語・イディオム】
fill you in(くわしく教える)

First and foremost(何よりもまず)

First and foremost
まずは何よりも、何よりもまず

First of allと意味は似ていますが、First and foremostはその内容がより重要だということを強調する時に使われます。

[例文1]
First and foremost, you have to inform your manager about the issue.
まずは何よりも、上司に問題を報告してください。
[例文2]
What we must discuss about first and foremost is what the project will aim to achieve, isn’t it?
何よりもまず話し合うべきなのは、今回のプロジェクトが何を目的とするかですよね?

First thing’s first(まずは、第一に)

First thing’s first
まずは、何よりも先に、始めるべきところから始めましょう

First and foremost とほぼ同じニュアンスの表現です。特に順序について話す際に、まずやらなくてはならないことを宣言したい時に使います。

[例文1]
First thing’s first. We need to have some hypotheses before looking into the data.
データを探る前に、まずはいくつか仮説を立ててみましょう。
[例文2]
First thing’s first. Let’s try to get approval from the director.
何よりも先に、部長から承認を得ましょう。

Firstly(まず、第一に)

Firstly
まず、第一に

Firstlyは、優先順位をあげる時に使います。手順を説明する時には、Secondly(第二に)、Thirdly(第三に)、Last(最後に)と続けていきましょう。

[例文1]
Firstly, submit an application for approval of the purchase. They’ll approve it, and then you can go ahead and order it on Amazon.
まずは購入申請を提出してください。そして承認されてからアマゾンで注文してください。
[例文2]
Firstly, I don’t want to spend any more time discussing this matter before listening to what the client has to say, and secondly, it seems like your ideas are more about what you would personally like to try doing.
第一に、先方の要望を聞くまでこの件について議論するのに時間を使いたくないのと、そちらの案はどうもあなたが個人的に試してみたいと思って言っている気がしてしまいます。
[例文3]
Firstly, please look up the census bureau data and find whatever you can. We’ll worry about analyzing everything later.
まずは国勢調査のデータを見て有益な情報をとって来てください。分析の心配はその後でしましょう。

First(まず、最初の、第一に)

First
まず、最初の、第一の

Firstとfirstlyはまったく同じ意味になります。ただ、ほとんど文頭にしか使われないfirstlyに比べ、挿入される位置がより多様です。

[例文1]
Could you please give your name at the reception desk first? Then I’ll come pick you up. That’s how it is.
最初に受付でお名前を伝えてください。その後にお迎えにあがります。そういう決まりなんです。
[例文2]
We’ll first write up a draft and show it to you.
まずは草案をまとめてお見せします。

補足:「First」と「At first」の使い方

Firstは物事の順序を表現します。一方でAt firstは、物事が変化していくことを表現します。例えば、「はじめにこうしよう(順序)」と「はじめはそうじゃなかった(物事の変化)」では、同じ「はじめ」でも全く違った意味になりますね。

FirstとAt firstを使った例文で、実際の違いを見ていきましょう。

[First]
Let’s visit Techny first, and then visit Dixtry, later in the afternoon.
最初にテクニー社を訪問して、そのあと、午後の遅い時間にディクストリー社に行きましょう。
[At first]
I really like my boss, but at first, I thought I would have a hard time dealing with him.
上司のことは好きなのですが、初めて会った時とても苦手でした。

Firstの例文では最初にA社を訪問して、そのあとD社に行くことを伝えており、何をするのか順を追って説明しています。At firstの例文では、最初に上司は苦手だったが今はそうでないと、感情の変化を伝えているのがわかりますね。

Without further ado(前置きはさておき、まずは)

Without further ado
前置きはさておき、まずは

Without further adoは、スピーチや会議で挨拶から本題に移る際に使える言葉です。furtherの部分は、moreを使うこともあります。

[例文1]
Without further ado, let’s get down to the point.
前置きはそのくらいにして、本題に入りましょう。
[例文2]
Without further ado, let’s get started with the first item in our agenda.
前置きはこれくらいにして、最初の議題に入りましょう。
【覚えておきたい単語・イディオム】
get down to(~に取り掛かる)

「まずは」の前後に行う丁寧なコミュニケーション

I understand…, but / I know…, but
〜のはわかりますが、…

ビジネスでは、タスクをこなしていくためにも、チームで優先順位を決めて動く必要があります。ですがはやる気持ちから、相手が優先すべきことを飛ばして考えてしまう場合もいるでしょう。そんな時は、相手への理解を示すための前置きフレーズとして、このフレーズを使うとよいでしょう。

[例文]
I know we all want to get started as soon as possible, but let’s first do some research and make sure we’re on the right track.
なるべく早く取り掛かりたいのはやまやまですが、まずはリサーチを行い、報告性が合っているか確認しましょう。
So (that)…
〜となるように

なぜそれを優先させるべきなのか、同時に理由を示しておくと相手の理解を得やすいでしょう。「まずは」と言った後に理由を述べたい時、So thatはとても便利なフレーズです。

[例文]
First of all, we should think about who we are targeting so (that) we can have a clearer idea of how big our market is.
まずはターゲット層について考えましょう。そうすることで我々の市場がどれだけ大きなものなのか、より明確にできるはずです。

「まずは」の類語

次は、「まずは」と意味が似ている「とりあえず」「ひとまず」の表現を紹介していきます。「とりあえず」「ひとまず」は、物事を一旦区切る時に使われます。

たとえば、「ひとまず、この問題を解決しましょう」は、他の問題は一旦置いといて、この問題に注力しましょう、といった意味が含まれます。何か優先させるべきことを強調したい時に使える表現なので、覚えておくと便利ですよ。

Start off with(とりあえず〜から始めましょう)

Start off with
とりあえず〜から始めましょう

レストランやカフェで「とりあえず〇〇をください。」と伝えることがあると思いますが、英語でも同じような注文の仕方をします。

[例文1]
Aさん:I’ll start off with a cup of coffee, please.
とりあえずコーヒーをください。
Bさん:The same for me, please.
私も同じものでお願いします。
[例文2]
Let’s start off with Jim.
とりあえず、ジムさんからお願いします。
【覚えておきたい単語・イディオム】
the same for me(同じもので)

For now(今のところ、まずは、とりあえずは)

For now
今のところは、まずは、とりあえずは

何かの必要性について話し合っている時に、今のところ事足りる場合、この表現を使います。

[例文1]
That will do for now.
とりあえずそれで十分です。
[例文2]
This budget will do for now.
今のところ、予算はこのくらいで大丈夫です。
[例文3]
We do want to expand into new markets soon, but for now, we’ll focus on our core business.
他の市場に参入したい気持ちはありますが、まずは我々のメイン事業に注力しましょう。
【覚えておきたい単語・イディオム】
〜 will do(〜は十分である)

Anyway(とにかく、とりあえず)

Anyway
とにかく、とりあえず

話が脱線してしまい、本題に戻したい時に使われる単語ですが、「とにかくこうしましょう」「とにかくこれが大事です」と、ある事柄以外の論点や事項を棚上げする時にも使えます。

[例文1]
There are risks involved, of course. But we should do it anyway.
リスクはもちろん色々ありますが、とにかく、やってみましょう。
[例文2]
I know we are not all here yet but why don’t we have a beer anyway?
まだ来ていない人もいますが、とりあえず飲み始めちゃいましょう。

「まずは〜まで」を意味する英文メールフレーズ

日本のビジネスシーンでは、簡単な内容のメールの文末に「まずはご報告まで」といった締め方をよく目にしますよね。しかし、これらは日本特有の表現で、英語に同義語はありません。

同じような意味で使いたい場合は、メールの末尾ではなく、文頭に以下のようなフレーズを入れて同じ効果を得ます。

This is just a quick update on…
I just wanted to thank you for…
I just wanted to inform you about…
I’m writing to…
[例文1]
I just wanted to inform you about an upcoming seminar.
今度のセミナーについてお知らせです。…まずはご報告まで。
[例文2]
I just wanted to thank you for coming over to our factory yesterday.
先日は工場までお越しいただきありがとうございました。…まずはお礼まで。
[例文3]
This is just a quick update on the progress of Project C.
プロジェクトCの進捗のご報告です。…まずはご連絡まで。
[例文4]
I’m writing to let you know the results of the survey we conducted last week.
先週実施した調査の結果のご報告です。…取り急ぎメールにてご報告です。

※「取り急ぎ」に関するくわしい内容や例文は「取り急ぎ 英語」をご覧ください

【英語学習のTIPS】

英語を話す人の数は世界中で17億人以上いますが、その7割以上は非ネイティブのイングリッシュスピーカーです。世界中の人と行うビジネスでは特に、シンプル、かつ丁寧に、そして効果的にコミュニケーションをとる必要があるため、「まずは」「次に」などと順序立てて話すことはとても大事なことです。

What I’ll need you to do tomorrow is to make a proposal for company A and a quote for company B. Also, it would be great if you could draft an announcement about the release of XYZ.
明日はA社への企画書とB社への見積書を作ってください。あと、XYZの販売開始に関するお知らせを作っておいてくれますか。

いかがですか?タスクを次から次へと言われると、何から手を付けるべきかわからず、戸惑ってしまいませんか?

ですが、以下のように順序立てて伝えてあげると、相手はタスクの仕事量や優先順位をよりクリアにイメージできます。

There are a few things I’ll need you to help me with tomorrow. First of all, please make a proposal for company A.

Once that’s done, can you draft a quote for Company B?

And if you still have time, it would be great if you could also draft an announcement about the release of XYZ. I can wait for that until the end of the week.


明日は色々手伝ってほしいことがあるのですが、まずはA社への企画書をまとめてください。

それが終わったらB社への見積書を作ってください。

それと時間があればでいいので、XYZの販売開始に関するお知らせを作っておいてくれますか?それは今週いっぱいまでで大丈夫ですので。

ただ、自分の説明の仕方が相手にとって理解しやすいかどうかは、実際に相手がいる場面で話し、相手の反応を見ないことには分かりません。

Bizmatesのオンライン英会話サービスでは、実際のシーンを想定したコミュニケーション練習が可能です。トレーナーは全員ビジネス経験者。適切なフィードバックをくれるので、実際のビジネスの場面で効果的な英語を身に付けることができます。興味のある方は、お気軽に体験レッスンをご受講ください。

まとめ

相手に内容を説明することが日常茶飯事であるビジネスシーンでは、「まずは」や「最初に」を使う機会は多いはずです。今回ご紹介したフレーズをどんどん使って、説明上手なビジネスパーソンを目指しましょう!

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