英語で「取り急ぎご連絡まで」を伝える【ウチ・ソト別】全8フレーズ

ビジネスメールやチャットで「取り急ぎ」という表現をよく使うと思います。メール文を考えるのにあまり時間をかけられない時に手っ取り早く要件を伝えられる大変便利な表現ですが、もちろん英語にも同じ用途のフレーズがいくつかあります。

今回は、ビジネスシーンで役立つ「取り急ぎ」を意味するフレーズを、相手を問わず使えるものと同僚間でのみ使うものの2種類に分け、例文と一緒に紹介します。

\ ビジネスに特化した英会話 /

無料体験レッスンはこちら

ビジネスの場面で使う「取り急ぎ」英語フレーズ

日本語で「取り急ぎご連絡まで」など、よく使うと思いますが、実は英語には日本語の「取り急ぎ」にあたる言葉はありません。まずは英語で「取り急ぎ」を表現する方法を見ていきましょう。

以下で紹介するフレーズは文頭で使われます。

I just wanted to inform you about…(〜について取り急ぎお知らせします)

I just wanted to inform you about…
〜について取り急ぎお知らせします

こちらは、メールの冒頭でよく使われるフレーズです。直訳すると「私はただ、〇〇についてあなたにお知らせしたかっただけなのです」となります。

このフレーズから、取り急ぎ要件を伝えたい、というニュアンスが感じられますね。内部の人間と外部の人間に対して、相手を問わず使える表現です。

ちなみにinform you aboutを以下のように言い換えることもできます:

  • I just wanted to update you on (話題)
  • I just wanted to give you an update on (話題)
  • I just wanted to inform you that (文章)
  • I just wanted to let you know that (文章)

次の例文を参考にしてみてください。

[例文1]
I just wanted to inform you about an inquiry from Company A.
A社からあった問い合わせについて取り急ぎお知らせします。
[例文2]
I just wanted to inform you about the following changes to our meeting scheduled for tomorrow.
明日の会議が下記の通り変更になりましたので、取り急ぎお知らせいたします。
[例文3]
I just wanted to inform you that the event we had been planning to hold on December 3rd has been cancelled.
12月3に予定されていたイベントが中止になりましたので、取り急ぎお知らせいたします。
[例文4]
I just wanted to inform you that the president of Company A will be resigning from his position at the end of this quarter.
A社の会長が今期をもって退任されると聞きましたので、取り急ぎご共有まで。
[例文5]
I just wanted to let you know that our next meeting date has been set to 2 PM on November 12th.
次回の定例会は11月12日の14:00開催となりましたことを取り急ぎご報告します。
[例文6]
I just wanted to let you know that I have confirmed the estimate. We are okay with it, and would like to proceed with the project.
ご準備いただいた見積書を確認したことを取り急ぎ報告します。内容について問題ございませんので、企画を進めていただければと思います。
[例文7]
I just wanted to update you on our marketing initiatives.
マーケティング施策の進捗について取り急ぎお知らせいたします。
[例文8]
I just wanted to give you an update on the latest figures.
取り急ぎ数字の共有です。

I just wanted to remind you…(取り急ぎリマインドさせていただきます)

I just wanted to remind you…
取り急ぎリマインドさせていただきます

サッとリマインドしたい。そんな時にはこんなフレーズを使います。

[例文1]
I just wanted to remind you that the expense reports for your business trips are due tomorrow.
出張費の清算は明日までとなっていますので、取り急ぎリマインドさせていただきます。
[例文2]
I just wanted to remind you about our little get-together tonight.
今夜の飲み会について取り急ぎリマインドです。
[例文3]
I just wanted to give you a reminder about the upcoming webinar.
次のウェビナーについて取り急ぎリマインドです。

I just wanted to check if…(取り急ぎ確認です)

I just wanted to check if…
取り急ぎ確認です

サッと何か相手に確認したい。そんな時には上記のほか、次のようなフレーズを使います。

  • I just wanted to confirm if (文章)
  • I just wanted to run this by you.
[例文1]
I just wanted to check if the invoice for Company B is ready.
B社宛の請求書が準備済みか、取り急ぎの確認です。
[例文2]
I just wanted to confirm if we have gotten approval for our project.
プロジェクトの承認が下りているか取り急ぎの確認です。
[例文3]
I just wanted to run this by you. Eric has been hospitalized and won’t be able to come to work for a while.
取り急ぎご連絡いたします。エリックさんが入院され、しばらく出社できなくなりました。

Here’s a quick update on…(〜について取り急ぎ報告します)

Here’s a quick update on…
〜について取り急ぎご報告します

こちらも文の冒頭で使われるフレーズで、This is a quick update on…と言い換えられます。

[例文1]
Here’s a quick update on the status of our website renewal.
ウェブサイトのリニューアルについて取り急ぎご報告です。
[例文2]
This is a quick update on the sales of our new models so far this month.
最新モデルの今月のこれまでの売上について取り急ぎご報告です。

This is (just) a friendly reminder about…(〜について念のためお知らせします)

This is (just) a friendly reminder about…
〜について念のためお知らせします

こちらは締切日が近づいている場合などに、リマインドとして使う表現です。gentle reminderやfriendly reminderを使うことで、「覚えているとは思いますが、念のために」と柔らかい表現になります。

ただし、使うタイミングには注意が必要です。例えば、期限が過ぎたあとにこのような表現を使うと、嫌味として受け取られる可能性があります。

日本語でも「行き違いでご連絡をいただいておりましたらご容赦ください」というように、あくまでも相手を信頼しているという姿勢を示すことが大事です。

また、This is (just) a gentle reminder about… などと言い換えられることもあります。

[例文1]
This is just a kind reminder about the due date of the first draft of the video script.
動画の台本の初稿の期日について念のためご連絡いたします。
[例文2]
This is just a gentle reminder about the deadline for applications for the opening in PR.
PR課人員募集の期日について、リマインドのご連絡です。

I just wanted to thank you for…(〜について取り急ぎお礼申し上げます)

I just wanted to thank you for…
〜について取り急ぎお礼申し上げます

ビジネスシーンでは、メールやチャットでお礼を伝える機会が頻繁にあります。お礼はなるべく早く伝えることがマナーとされているので、簡潔に伝えられるこちらの表現は覚えておくと、とても便利です。

[例文1]
I just wanted to thank you for visiting our offices yesterday.
昨日はご訪問いただきありがとうございました。取り急ぎお礼申し上げます。
[例文2]
I just wanted to thank you for taking your valuable time to check my work.
私の仕事の貴重なお時間を割いてくださり、ありがとうございました。取り急ぎお礼申し上げます。

同僚間で使う「取り急ぎ」英語フレーズ

ここで紹介する表現は、主に同僚間で使われる表現なので、先方と親しい間柄でない限りは社外宛のメールでは使わないようにしましょう。

This is just a quick note to…(取り急ぎ連絡まで)

This is just a quick note to…
取り急ぎ報告です

a quick noteには「とても簡単なメモ」という意味があり、「取り急ぎ」の表現として使用されます。また、チャットでもよく使われる表現で、Just a quick note to… と略されることもあります。

[例文1]
This is just a quick note to report progress on Project A.
プロジェクトAに関して、取り急ぎ進捗のご報告です。
[例文2]
This is just a quick note to inform you that our client has agreed to change our meeting date.
日程変更のOKをもらえたことについて、取り急ぎ報告です。
[例文3]
Just a quick note about the seminar on Friday. We have been told that the venue has changed from Room C to Room E.
今週の金曜日のセミナーについて取り急ぎ連絡です。会場が会議室Cから会議室Eに変更されました。
[例文4]
Just a quick note that he lunch meeting has been cancelled.
今日のランチミーティングが中止になったことを、取り急ぎ報告します。
[例文5]
This is just a quick note to remind you that we will be allowed to work from home starting next week.
来週から在宅勤務が可能になりますので、取り急ぎお知らせします。

Just a heads up. (まずは連絡まで)

Just a heads up about…
まずは連絡まで

こちらは直訳すると「頭を上げる」という意味ですが、転じて「前もって知らせる」という意味で注意喚起する際に使われます。

[例文1]
Just a heads up. Our president won’t be joining our next meeting.
社長が次の会議には出席されないことになりました。取り急ぎご連絡まで。
[例文2]
Just a heads up about the holiday season. December 25th will be a company holiday.
年末のお休みについて取り急ぎお知らせです。12月25日は休業日になります。

「取り急ぎ」の使い方

「取り急ぎ」を使う時には、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
今回紹介した「取り急ぎ」を意味するフレーズは、要件のみを簡潔に伝える時に使用します。要件の他に連絡事項を伝える際には適しません。

また、最近ではメールのやりとりに比べてチャットでのやりとりが 増えている方も多いと思います。組織内部のよく連絡する相手には、今回紹介した「取り急ぎ」フレーズをあえて使わずに、いきなり要点から伝えることもあります。

毎日のように連絡し合う同僚へのチャットを毎回同じ定型文で切り出すと、かえって距離感が演出されてしまいます。

どのような場面でどのようなコミュニケーションが最適であるか効果的に判断できるようになるには、場数を踏むことが大事です。英語で仕事のやりとりをする機会があったら、実践的な英語を身につけるチャンスとして捉えましょう。

【英語学習のTIPS】

当日会議が中止になったなどの要件以外では、取り急ぎの連絡は「本来は必要のないもの」として捉えるべきでしょう。通常業務において、日頃から打合わせや締め切りのスケジュールや期日、ネクストアクションなどをいつでも確認できるようにメンバーで共有し、適切な頻度でミーティングを設定しておくことが基本となります。そうすることで、各自がやるべきことを確認でき、情報の伝達やお礼、お詫びなどのコミュニケーションも適切に行うことができます。

取り急ぎのリマインドをするのは「まだ特に問題はないけど、念のため前もってのリスクヘッジ」、取り急ぎ感謝や謝罪するのは「気持ちの表現」という、ゼロをプラスにするコミュニケーションであることがベストです。期限が過ぎたあとの「後出しの批判」や、「伝え漏れていた感謝や謝罪」などのマイナスからゼロに戻す行動が必要ないように日頃から心がけておきましょう。

ビジネスにおいてのコミュニケーション術を学ぶためには、実務経験のあるビジネスパーソンからポイントを聞くのが一番です。ビズメイツの講師は全員がビジネス経験者なので、実践で使える英語はもちろん、ビジネスにおける知識なども身につけることができます。ビジネスで使える英語を学びたい人は、ぜひサイトを覗いてみてくださいね。

まとめ

日本語でも英語でも便利な「取り急ぎ」フレーズ。使い慣れないうちは、まずは同僚に向けた連絡でフレーズを使い、相手の反応を見て使用感を掴みましょう。英語コミュニケーションは場数がものを言います!

ですが、フレーズを知るだけでは英語を話せるようにはなりません。
英語初心者だからある程度、日常英会話を学んでからビジネス英語を始めようと思っていませんか?実はその方法はとても効率が悪いんです。
英語初心者でも仕事で英語を使うことが目的なら最初からビジネス英語から始めるべきです。

Bizmatesではビジネス経験豊富なトレーナーからビジネス英会話で大切である「シンプル・丁寧・効果的」な英語を学ぶことができます。
今なら無料会員登録いただいた方限定で、すぐに使える「シンプル・丁寧・効果的」な英語が身につくセミナーをご視聴いただけます。
まずはこちらから無料会員登録!

>>限定セミナーを見るにはこちらから登録!


magazine_bnr_short

  • ビジネス英語
  • #職場の英語
  • #語彙を増やす

Share

オススメのビジネス英語の記事

Bizmates