英語スピーキングを伸ばす3つの鉄則｜具体的な勉強法・練習法もご紹介

「英語が話せるようになりたいけど、何から始めて良いか分からない」という方は多いのではないでしょうか。

実際に英語4技能の内で、スピーキングは日本人が最も苦手とし、また伸ばしたいと感じている技能*です。

そこで、本記事ではスピーキング力を向上させるために抑えるべき3つの鉄則や勉強法、日本人にとってスピーキングが難しい理由など、学習を始めるに当たって知っておくべき知識を解説します。

ぜひ参考にしてください。 ＊参考記事：IIBC「英語のスピーキングに関する実態と意識」調査結果を発表

英語のスピーキングを伸ばすために抑えるべき3つの鉄則

まず初めに、スピーキングを伸ばすための学習をする際に重要な3つのポイントをご紹介します。

• 必ずアウトプット練習をする
• 英語の基礎力を身に着ける
• 発音の仕方を理解する

必ずアウトプット練習をする

これから学習を始める方で、まずは単語や文法から学ぼうとしている方は多いかと思います。

それは全くもって間違いではありません。

しかし、インプット学習と並行してアウトプット学習をしないのは非常に「もったいない」ことです。

まず、英語に限らず、どの分野の学習でも、インプットだけでは知識が定着しづらいです。

英語をただ読む・聞くだけでなく、実際に書いてみる・話してみることで記憶に残りやすくなるため、アウトプットと並行して行う方が効率的です。

また、「知っていること」と「使えること」が異なるという観点もあります。

つまるところ、英単語や文法の知識が十分にあったとしても、英語が話せるとは限らないということです。

実際に、TOEICのスコアが800、900点あっても話せないという方も多いですよね。

インプットだけでは、英語の「読む・聞く」はある程度伸びますが、「話す」となると知識以外にも文章を作る力が必要になるので、英語が話せるようになることを目的とするなら、アウトプット練習は避けては通れません。

避けて通れないものであるなら、後でやるよりも、新しい単語や文法をインプットする度にアウトプット練習をする方が知識が結びつきやすく効率的です。

他にも、アウトプットを行うことで間違って覚えたいることや自分の足りない部分がわかるというメリットもあるので、英語を話す機会を作ることがおすすめですし、話すことのハードルが高い・機会がないなら、英作文の練習や英語日記のライティング学習でもよいでしょう。

アウトプット練習を学習に取り入れることでスピーキング力はぐんと伸びやすくなりますよ。

関連記事：英語日記による4つの学習効果と2つのメリット｜書き方のポイント・例文も紹介！

英語の基礎力を身に着ける

英語スピーキングの勉強において、アウトプットが重要だという話をしてきましたが、もちろんインプットをないがしろにして良いということではありません。

 最低限の単語と文法力がないと、英語は口から出てきません。 どんな目標の方でも、中学レベルの土台は必要です。

単語数で言えば1,600～1,800語、一度は目にしたことのある基本単語ばかりなので、復習にそれほど時間は要しません。

英検3級が中学卒業レベルなので、復習しなおしたい人は単語も文法も一緒に学べる英検3級のテキストで勉強するのが効率的です。

また、中学英語を学びなおした後に、高校英語など、レベルを上げたインプット学習が必要かと言えば、そうではありません。

まず、文法については日々の日本語での会話をイメージしてほしいのですが、私たちも普段から小難しい文法を駆使している訳ではありません。

英語も同じでわざわざ難しい文法を使って話すことはなく、中学レベルの英文法が分かれば会話はできます。

次に、単語についてですが、どこまで学ぶべきというよりも、何を学ぶべきかで考えるとよいでしょう。

例えば、海外に住むために学習をしているなら、高校英語で学ぶような単語よりも、日用品や食品など日常で必要な単語を学ぶべくでしょうし、仕事のために学習をしているなら、自分の業務で使う単語を学ぶべくだと言えるでしょう。

発音の仕方を理解する

ここでいう発音は、いわゆるアメリカ英語のネイティブのような発音ではありません。

英語を話す人の実に約8割がノンネイティブなので、残り2割のネイティブに合わせる必要はなく、「通じる」英語をまず身につけましょう。

そこで、強弱をつけることやリンキングが重要です。 英語の発音ルールには、ある程度決まりがあります。

話すときは単語単位ではなく文章になるので、話しやすいように音が繋がったり、発音しなかったりといったルールがあるわけです。

このルールを知っていれば、相手の英語が聞き取りやすくなる他、相手に伝わりやすい英語が話せるようになります。 さらに英語の発音ルールについて詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

関連記事：英語の発音がよくなる4つのルールと具体的な勉強法 | 英語で暮らしと仕事が楽しくなるビズメイツブログ Bizmates Blog

スピーキングを伸ばすための具体的な勉強法

ここでは、スピーキングを伸ばすためにおすすめの英語の練習法・学習法を紹介します。

• アウトプット練習におすすめな3つの練習法・学習法
• 英語の基礎力や発音を磨くのにおすすめな3つの練習法・学習法

アウトプット練習におすすめな3つの練習法・学習法

1.実際に会話をする

スピーキングを伸ばすためのアウトプット学習として最適なのは、やはり実践することでしょう。

実際の会話を通して、英語の文章を組み立てる力が身についていきますし、話す回数をこなすことで英語を発話することに慣れたり、よく使う定型の話し方が身についたりと、スピーキングを伸ばすことにおいて様々なメリットがあります。

また、英会話のサービスを活用したり、対話相手に英語の間違いを指摘してもらうように頼んだりすれば、誤った知識や表現を正すことにも繋がります。

英語を話す機会を作り、ダイレクトにスピーキング力を伸ばしましょう。

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2.英作文

いきなり英語で会話するのはハードルが高い…という方には英作文がおすすめです。

英作文を行うことでも、英語の文章を組み立てる力を養うことができます。

また、文章を作る過程で、自分が苦手な文法や表現が明確になります。

例えば、時制の使い分けが曖昧だったり、冠詞を間違えがちだったりすることに気づくことができます。

そうしたメリットを活かすためにも、模範解答や文法の解説がついているものがおすすめです。

3.シャドーイング

シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら、ほぼ同時に発話するトレーニング方法です。

聞いた内容を後から繰り返すのではなく、音声とほぼ並行して発音するのがポイントです。 適切な教材を選び、正しい手順で実践すれば、リスニング力とスピーキング力をバランスよく伸ばすことができます。 さらに、音を聞いた瞬間に発声することで、英語独特のイントネーションやリズムを体に染み込ませやすくなり、より自然な発音や話し方も身につきます。

シャドーイングの大まかな手順は以下の通りです。詳しくは下記の記事をご確認ください。

• まずは音声だけを聴く
• 英文を確認しながらリスニング
• 一文ずつ区切ってリピート
• 音声を聴きながら一緒に読む
• 文章を見ながら少し遅れて読む
• 何も見ないで音声に少し遅れて発声する

関連記事：シャドーイングの効果とやり方を初心者向けに徹底解説！挫折しないためのコツも紹介

英語の基礎力や発音を磨くのにおすすめな3つの練習法・学習法

1.発音や用法とセットで単語を覚える

スピーキングを伸ばすことが目的であるため、単語を覚える際には必ず発音や用法とセットで覚えるようにしましょう。

まず、発音を覚えず、ただ単語の意味を覚えただけだど、実際に話すときに相手に伝わらないことがあり実践的な英語力とは言えません。

初めから発音が完璧である必要はありませんが、少なくとも大まかな音やアクセントの位置は把握しておくと良いでしょう。

また、発音は後から学習すればよいと考えるのはおすすめしません。

なぜなら、英語の発音のルールを学んだとしても、すべての単語の発音がわかるようになる訳ではないからです。

そのため、単語の学習と発音の学習を切り分けてしまうと、単語ごとに意味を学ぶ時間と単語ごとに発音を学ぶ時間の2つが生まれ、少なくとも2倍以上の時間がかかってしまいます。

学習を効率化させるためにも、音声を聞きながら単語学習をしたり、声に出して読みながら単語を覚えたりなど、発音とセットで覚えることを意識しましょう。

単語の用法についても、学習の効率性からセットで覚えるべきと言えます。 用法をセットで覚えることで、使うシーンを想像でき記憶に残りやすくなりますし、実際にその単語を使って話す際にも記憶から引き出しやすくなります。

単語帳などに載っている例文ごと覚えてしまうのもおすすめですよ。

また、ひとつの単語には複数の意味があることもありますが、根底にあるイメージは共通しています。

そのため、核となる意味を押さえておくのは効果的な学習方法です。

一般的な単語帳や英和辞書を引くと、ひとつの単語に対して大量の日本語訳が並び、圧倒されてしまうこともありますよね。

そんな時には、英英辞書を活用してみましょう。

シンプルな英語で単語の核心となる意味が説明されているため、イメージを掴みやすく、理解が深まります。 以上のことに気をつけて、単語学習をしてみてください。

関連記事：英単語が覚えられない方必見！忘れない英単語の覚え方7選と定着のコツ

2.中学文法の復習

英語を話す・聞くことにおいては、難しい文法の知識は必要なく、中学レベルの文法が抑えられていれば、問題なありません。

なぜなら、日常会話のほとんどは、中学で学ぶ基本的な文法で成り立っているからです。

難しい表現を使わなくても、基礎的な文法をしっかり理解していれば、十分にコミュニケーションが取れるようになります。

例えば、基本の5文型を正しく理解していれば、シンプルな文章が作れるようになりますし、疑問文や否定文の作り方をマスターすれば会話もスムーズになりますし、時制や受動態をしっかり抑えれば、日常の出来事を正しく表現できるようになるでしょう。

英語を話せるようになるためには、まず中学文法を復習し、基本を固めることが大切です。

しっかりと土台を作り、自信を持って英会話に挑戦しましょう。

3.ディクテーション

ディクテーションとは、英語の音声を聞いて書き取る勉強法です。 ディクテーションの学習効果としては、以下が挙げられます。

• リスニング力が上がる
• スピーキングやライティングでのアウトプットに慣れる
• 文法力が伸びる
• 単語力が伸びる/スペルの確認ができる
• 発音の知識が増える

一言でまとめると、実践形式で単語や文章、発音の知識の確認ができる勉強法と言えます。

ディクテーションは「英語の音声を聞いて書き取る」という手法のため、英語が聞き取る能力が伸びるだけと思われるかもしれませんが、そもそもリスニングというのは単語や文法、発音など総合的な知識が身についていなけばできません。

仮に発話された英語のすべての音を聞き取れる力があったとしても、単語に知識が不十分であれば意味が理解できず、文法の知識が不十分であれば文脈が理解できず、発音の知識が不十分であれば聞いた音を文字に変換できません。

そのため、英語の音声を聞いて書き取るディクテーションは、あなたの英語力の何が足りないかを測ることができ、英語の総合的な知識力の向上につながります。

他にも、英語の音声を聞いて書き取る中で、新しい単語や表現、用法が知れたり、誤った知識やスペルの確認ができたり、もちろんリスニング力も鍛えられたりとうまく活用できれば多くのメリットがあります。 ディクテーションの大まか手順は以下の通りです。

• 文章全体を聞いて、おおまかな内容を把握する
• 一文ずつ音声を止めて、聞き取れた箇所を書き取る
• 聞き取れなかった箇所を復習する

英語の音声さえあれば、気軽にできる勉強法ですので、ぜひ試してみてください。 詳細なやり方は以下の記事を参考にしてください。

関連記事：英語のディクテーションの正しいやり方とは？学習効果についても解説

日本人にとって英語スピーキングが難しい理由

日本人にとって英語スピーキングが難しい理由は以下の通りです。

• 義務教育では英語を「使う」機会がない
• 英語をカタカナに置き換えてインプットしている
• 間違いを怖れて英会話が楽しめない

順番に見ていきましょう。

英語を実際に話す経験が不足している

これまでの日本の義務教育では、あくまでテストのための英語学習になっており、英語を「使う」機会がほとんどありません。

2020年に小学3年生から英語が必修化され、ようやく話すことに重きを置いた英語学習が始まりましたが、この記事を読まれている方には、ほとんど英語を使ったことがないという方が多いのではないでしょうか。

実際に話す経験が不足していていたら、英語スピーキングを難しいと感じるのも無理ありません。

しかし、長年の英語教育のおかげで語彙力や文法の基礎知識はある方も多いのは事実です。

実際に話す訓練さえ積み重ねれば、確実に英語が話せるようになりますよ。

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英語をカタカナに置き換えてインプットしている

よく、読み方が分からない単語にフリガナをふる人がいますが、これはオススメできません。

なぜなら、英語と日本語の音は違うので、カタカナで英語の音は表現できないからです。

覚えやすいようにカタカナに置き換えたい気持ちは分かるのですが、結果として聞き取れないし伝わらないので遠回りなのです。

英語は音とセットで覚えないと、リスニングとスピーキングが伸びません。

フリガナをつけるのではなく、スペルを見て音を聞き、自分でマネできるまで繰り返し発音練習するようにしてください。

間違いを怖れて英会話が楽しめない

日本人は「正しい英語を話さなければ」という思いが強い傾向にあります

。 完璧主義のマインドが英語を話す邪魔になってはいないでしょうか。

ボキャブラリーは多いのに、間違いを怖れるマインドのせいで英語が話せないという方は多いです。

まずは「間違ってもいいから話してみる」というマインドで臨み、英会話を楽しみましょう。

英語のスピーキング勉強法に関するよくある質問

英語のスピーキングを学習する際によくある質問は以下の通りです。

• 社会人から学習を始めても英語のスピーキング力は向上する？
• 英語のスピーキングを習得するまでの期間の目安は？
• 英語スピーキングは一人でも練習できる？
• まずは英語のスピーキング力をテストしたいときは？

順番に見ていきましょう。

社会人から学習を始めても英語のスピーキング力は向上する？ 

社会人からでも、スピーキング力を伸ばすことは可能です。

ただ、学生と比べて学習に割ける時間が少ない分、スピーキング力を早く上達させたいなら、効率的な学習が求められます。

そのためには、学習のゴールをはっきりとさせて、そのゴールに対して学ぶべきことや学び方をしっかりと見定める必要があります。 学習を始めるにあたって、何のために学習をするのかを今一度考えてみてください。

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英語のスピーキングを習得するまでの期間の目安は？ 

元々の英語力にもよりますが、仮に中学レベルの英語の知識があるとすれば、英語を話す練習をこなしていけば、半年あれば簡単なコミュニケーションは取れるようになります。

もちろん、高いレベルを目指すなら最低でも1~2年はかかるでしょう。

しかし、目標や学ぶべき内容が明確で、毎日アウトプットできる人は、より早く習得できるでしょう。

ただ、英語学習は途中で挫折する人が多いのも事実です。

まずは、継続できる環境作りに重点を置きたいですね。

英語スピーキングは一人でも練習できる？ 

本記事のスピーキングを伸ばすための具体的な勉強法でもご紹介したように、英作文やシャドーイング、ディクテーションなど一人でもできる英語スピーキングの練習法はあります。

一人で英語を話す練習をしたいなら、独り言も効果的です。

自分自身の考えや行動を独り言でブツブツ言ってみることで、「これ英語で何て言うんだっけ？」と単語や表現を勉強するキッカケになります。

また、独り言は身の回りや普段の生活について話すので、実用的な英語表現が身につくでしょう。

まとめ：正しい勉強法で英語スピーキング力は向上する

スピーキング力の向上には、基本的な単語や文法の知識、発音を覚える「インプット」と実際に会話する「アウトプット」のバランスが大事です。

インプットばかり行っていても英語は話せるようにはなりませんし、反対に基礎を身に着けずに闇雲に話す練習をしても英語力は伸びていきません。

「インプット」と「アウトプット」の両方を並行してこなすことこそが、英語のスピーキングを上達させる秘訣です。

本記事で紹介した英語スピーキングの勉強法を参考に、英語学習を進めてください！

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